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ブログ オペ室: 2011年3月アーカイブ
地震
11日の地震はさすがに怖かったですね
皆さまには大きな被害はありませんでしたか?
その時の病院内は・・・
トリミング室:2匹トリミング中
オペ室:麻酔をかけた途端の出来事に・・・。
トリマー岩下と院長で病院のドアを開け放しにドタバタ。
オペの子は一旦犬舎に戻し様子を見てから再スタート。
乳歯遺残の抜歯と去勢(片側陰睾)があったので、獣医2人で手分けして行いました。
また来た大きな揺れに周囲の機器を体で支え、片足はオペ器具台を抑えながら
もう二人は船酔い状態・・ううう~
トリミングもオペも無事に終了 ホッ
さすがに今回ばかりは今後どうなるのか生き死にを考えてしまいました(小心者なので)。
その日最後に入っていたトリミングの子は、電話が全く通じなかったので、交通マヒ状態だったので東船橋まで歩いて抱っこしながら送り届けてまいりました。
今後もいつ何時起こるかわからないので 十分気をつけましょう
2011年3月22日 13:00
膀胱切開術
3月に入りました。春ですねぇ
先日の尿石症 1のワンちゃんの結石除去手術を昨日(院長の誕生日)行いました。
手術途中の写真を撮りましたので、少しだけお見せしま~す。
【手術手順から】
①術前検査:レントゲン・心電図・血液検査・・・麻酔をかけることが可能か?何か潜んでいる病気はないか?を限評価するための最低限の検査です。ここで問題が起きていれば、手術を延期したり・カバーしながらの手術になったり。
②麻酔前処置・注射麻酔・ガス麻酔:前処置は心拍が落ちないようにするお薬や、鎮痛剤などを投与、注射麻酔を投与後、気管確保、ガス麻酔へと切り替えます。
③尿道カテーテルを設置:膀胱切開する前に膀胱内の尿を排出したり、膀胱洗浄のために使います。
④術野の毛刈・消毒:切開する部分及び周囲の毛を刈り、消毒したあと、ドレープという滅菌された布で覆います。
⑤切開:皮膚・筋肉を切開し腹腔に達します。
⑥膀胱を腹腔から引き出し膀胱の周囲を滅菌されたガーゼで保護します。
⑦膀胱を吊りながら血管の少ない部分を切開:今回は、長期に膀胱炎を起こしていたこと(他院にて治療)や結石が内壁を刺激し続けていたことにより、膀胱壁がかなり肥厚していました。
⑧結石が切開創から顔を覗かせています。
⑨全ての石を取り除いたら、細かい石が膀胱内・尿道内に残っている場合が多いのでよく洗浄を繰り返します。
⑩膀胱を縫合
⑪膀胱に生理食塩水を溜め縫合箇所からの漏れがないかを確認
⑫腹腔内を洗浄し、膀胱を戻し常法で縫合
⑬麻酔から覚めたらまずは一安心(第一段階の安心)
経過については、また後日報告します
【院長の安心感を得られるまでの段階】
・麻酔からの覚醒
・カテーテルから排尿がスムースに行われるか
・カテーテルを抜いた後に排尿がきちんと行われるか
・食餌(処方食)は食べてくれるか
・縫合部は問題ないか
・退院後は飼い主様が指示通りに投薬・給餌ができたか
・検診時に再発していないか・・・などなど心配は続くものです。
オペが成功したとか確実な安心感を得るのは、上記がオールパーフェクトになった時ではないかなと思っています。
オペ後元気そうなワンちゃん猫ちゃんを確認された飼い主様からは、ありがとうのお言葉をいただきます。
お言葉をいただくことはとても嬉しいですが、自分にはまだ安心するんじゃないといつも言い聞かせています。
まだまだアマちゃんなのか気が小さいのか
でもベテランになった頃にもこの気持ちは忘れずにいたいです
2011年3月 2日 22:00
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